エピフォン レスポールジュニアのフレットやテールピースを掃除しつつ簡単にレビュー
1950年代の仕様を再現した素敵なギター。
中古で「エピフォン レスポール ジュニア タバコバースト(Inspired by Gibsonコレクション)」を購入したので、デザインや細部をレビューしつつ、スペックをおさらいしつつ、クリーニングする様子をさらっとお届け。
Inspired by Gibsonのエピフォン レスポール ジュニアは…すごく良いギター。コンデンサーを交換し配線も綺麗に整えたので、気になるブラザーは以下の記事もぜひ参考にどうぞ。
エピフォン レスポールジュニアを綺麗に掃除しつつ簡単にレビュー
エピフォン レスポール ジュニア(Inspired by Gibson)は、1950年代のギブソン レスポール ジュニアの持つクラシカルな仕様を継承したモデル。
マホガニーのネックとボディ、テレキャスやストラトに慣れているとド太く感じる50年代仕様のネックプロファイル、Epiphone P90 Proピックアップ、オクターブチューニングを合わせるために加工されたLightning Bar ラップアラウンド・テイルピース、Epiphone Deluxe Vintageペグなど、古きレスポールジュニアにインスパイアされたスペックが特徴です。
当時の製法をベースにした配線やGraphTechナット、CTSポットを搭載しているのも嬉しい。
僕が中古で購入したレスポールジュニアは全体的に良い状態でしたが、長く手入れされていなかったのか、ペグやフレット、金属パーツ類は錆色にくすみ、ローズウッドの指板は乾いてガサガサ。
ボディには小傷がちらほらと付いている状態でした。(僕は前の所有者が弾き込んだ状態もギターの歩んできた歴史を感じられて好きなので、この小傷はなるべく残したい)
ネックはほぼストレートで、このままでもすぐに弾ける状態でしたが、フレットや金属パーツのくすみ、指板の乾燥はあまり良い状態とは言えないので、今回はレスポールジュニアを簡単にクリーニングしていく様子をお届けです。
Step1:弦を外す
まずはStep1。レスポールジュニアの弦を外す。僕はアーニーボールのペグワインダーを使ってます。安いのに使いやすい。
ちなみに、レスポールのテールピースは弦の張力で固定されているだけなので、布やクロスをテールピースの下に当てておくと、うっかり外れてボディを傷つけるリスクを減らせるのでおすすめです。
弦を外したら、テールピースは安全地帯に移動して一旦放置。
Step2:ネックの状態を見る
僕はいつも弦を外したタイミングで、目視か、スケールを使ってネックの状態をチェックしますが、今回は目視でも分かるくらいにストレート。ギターのネック用スケールなんかがあると目視よりも正確にネックの状態を知ることができます。
スケールと指板の間に隙間があったり、逆に無い場合は順反りまたは逆反りになっているので、トラスロッドを回して調整します。
#Tips |
弦に対して弓なりに反っていると"順反り"、弦に対して盛り上がるように反っている場合は"逆反り"。順反りは時計回り、逆反りは反時計回りにトラスロッドを回して調整できます。ねじれなどがあると厄介なので、自分で行うのが不安な場合はショップに頼むのがベター。 |
Step3:フレットを磨き、指板を保湿する
ネックを整えたら、お次はくすんだフレットのお手入れ。前の所有者はこまめに弦を張り替えていたのか、錆びた弦によるフレット削れも無かったので、ピカールで磨いてささっと綺麗にしていきます。
指板に付着したピカールを拭き取ったら、お次はオイルと蜜蝋で指版を整える。オイルはHoward ProductsやD’Addarioがおすすめ。蜜蝋はねこだまり工房 自家製クリア蜜蝋ワックスを使ってます。
蜜蝋ワックスは「ねこだまり工房」の製品がとてつもなくよく馴染み、指板の保護もしてくれてものすごく良い。
レモンオイルまたはオレンジオイルをティッシュに染み込ませて、指版の汚れを落とし、保湿したら余分なオイルを拭き取る。そしたら、ねこだまり工房の蜜蝋ワックスを指に取り、指板に馴染ませていきます。
余分な蜜蝋ワックスも拭き取ったら、指板のクリーニング&保湿は完了。掃除前の状態とは見違えるほど綺麗になりました。
Step4:ペグとテールピースを磨く
お次はペグやテールピースなど、金属パーツを磨く。
ペグはそこまで汚れていなかったので、今回は手磨きでしたが、くすみがひどい場合などはペグを外してからミニルーターで磨きます。(テールピースとネジ類はミニルーターで磨いた)
ペグがヘッドに付いた状態でミニルーターを使うと、ボディに当たってしまった時に傷付けてしまう可能性が高いのでご注意を。
Step5:コンパウンドでボディを軽く磨く
最後にコンパウンド(超極細)でボディを磨いていきます。この時コンパウンド用のクロスなんかもあるとものすごく便利。
大きな傷は消せないですが、細かい傷程度であればコンパウンドで磨くだけで綺麗にできるほか、グロスフィニッシュのギターは輝きを取り戻せます。僕はなるべく小傷も残しておきたい派なので…ほんと軽く磨いただけ。
綺麗になったら弦を張って完了です。
Inspired by Gibsonのレスポールジュニアはギブソンのヘッドに限りなく近い"カラマズーヘッドストック"が採用されてますが、掃除後はめっちゃ綺麗に復活。
掃除後のEpiphone P90 Proのピックアップカバーやピックガード。
特に大きな変化があったのは指板とフレット。ざらざらでチョーキングも引っかかり、指触りも悪かったのがウソみたいに綺麗になりました。しばらく掃除してないな…って人はぜひ愛用のギターを掃除&メンテしてあげるといいかもです。
Epiphone Les Paul Juniorのスペック
メーカー | Epiphone |
モデル | Les Paul Junior (Inspired by Gibson) |
製造 | 中国 |
特徴 | 1950年代の レスポールジュニアを再現 |
カラー | タバコバースト |
ボディ | 木材:マホガニー 仕上げ:グロス |
ネック | 木材:マホガニー 指版:ローズウッド 指版R:12インチ スリムテーパー ジョイント:セットネック |
フレット | 22フレット ミディアムジャンボ |
ペグ | Epiphone Deluxe Vintage |
ブリッジ | Lightning Bar Wrap Around |
ピックアップ | Epiphone P90 Pro ドッグイヤー型 |
ナット | GraphTech NuBorn ナット幅:43mm |
エレクトロニクス | 1Volume 1Tone ポット:CTS B500×2 コンデンサ:2A223J 0.022㎌ ピックアップ接続部にカプラー ジャック:Epiphone純正 (SwitchCraft社製?) |
配線も手を入れたほうが良さそう
ボディの掃除が終わったところで、エピフォン レスポール ジュニアの配線をチェックしてみたところ、ポットはボリュームもトーンもCTS B500K(インチ規格)。コンデンサーは2A223J(0.022㎌)。ピックアップの配線にはカプラーが装着されており、簡単に取り外し&取付けが出来るようになっていました。はんだ付けも結構綺麗。
ただ、配線がやたら長くて無駄があったり、コンデンサーがしょぼかったり、ピックアップからの信号をロスってる可能性高めなので、エピフォン レスポール ジュニアは配線にも手を入れたほうが良いかなと。
エピフォン レスポール ジュニアが思っていたよりも気に入っちゃって毎日弾いてますが、ボディは良く鳴るし、弾きやすいし、ほんと良いギター。ピックアップが1基なので音のバリエーションに関しては制限がありますが…シングルコイルらしからぬ分厚い音質。ミドルがしっかりしていて、P90らしい音も楽しめるので、初心者にもいいかも。